刺身が抜群に美味いという評判の「立ち飲み処 桂」に行ってみた。開店早々の時間だったので、店内は、二人の常連さんのみというのんびりとした雰囲気だった。カウンター席の目の前のホワイトボードには「本日のお刺身」が書かれている。そのホワイトボードを見ながら「何を食べようかな〜」と考えているだけで、ワクワクしてくる。

まずは「レモンサワー」を注文。「強炭酸」とあるだけに炭酸が効いていて美味い。

刺身は「カツオ」と「あじ」を注文した。その日の特別な刺身以外はすべて「390円」。お寿司屋で修行したという大将が吟味して仕入れた魚だけあって、そもそも魚が美味い上に、丁寧な仕事が加えられて、もう何ランクも美味さがアップしている。厚切りなので食べ応えもある。

「レモンサワー」を飲み干した後、今日は、美味い刺身に日本酒を合わせてみた。注文したのは「酔鯨 吟醸 純米吟醸」。高知の、キレが良くてクセのない飲みやすいお酒だ。口の中に広がる刺身の柔らかい脂を、この日本酒がすっ…と流してくれる。そして鼻から抜けるフワ〜っとした米の風味の余韻に浸る。良い…やっぱり刺身には日本酒が良く合う。

今日はサクッと刺身と日本酒で終わろうと思っていたが、大将が常連さんに「今日のハッカクは美味いですよ」と言っていたので、どうしても我慢できずに最後に「ハッカク」と「生にしん」を注文した。大将がオススメするだけあって「ハッカク」は脂が乗っている。あの姿からは想像できない繊細な味わいだ。骨は唐揚げにしてくれた。これもポロポリと食べると良いおつまみとなる。刺身の「にしん」なんて聞いたこともなく初めて食べてみたが、ザクザクとした変わった食感だ。味もさっぱりしていて、今まで食べたことのない感じだ。実に不思議な刺身…だ。

【〆の一杯】

お寿司屋出身であるという大将は、一見、職人気質の話しづらい雰囲気だが、常連さんとの話を聞いていると、なかなか面白い方らしい。そんな話の中にも、魚に対するこだわりが感じられて、「この大将が選んだ魚ならば間違いない！」という気持ちさせてくれる。この日は、残念ながら大好物の「しめ鯖」はなかったが、いつかこの大将が仕込んだ「しめ鯖」を食べてみたい。

【お店データ】

■店名：立ち飲み処 桂

■住所：神奈川県横浜市中区弁天通2-29-1 森藤ビル 1F

■アクセス：みなとみらい線「馬車道駅」より徒歩5分

■営業時間：15:00〜23:30

■定休日：日・祝

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